勝利の美酒はなによりも代えがたい

 横浜FCFC岐阜 (2-0) 2010年J2 第 16 節


 大黒選手・西田選手の2トップのアベックゴールで快勝となりましたが、なにより大きいのはディフェンスラインがあまり下がらず相手攻撃陣をゴール前まで近づけさせなかったのが勝利の要因です。今季の横浜FCペナルティエリアでハング(抱え込み)のファールによるPKによって自ら流れを失ってきましたが、相手をエリアの中に入れなければPKを取られる心配はないのですから。
 しかし、それも両チームとも暑さのためか安易なパスミスやトラップミスが目立ったためかもしれません。もし技術レベルの高いチームが相手では簡単に裏を取られてしまう可能性があります。また、2-0になった後もなぜか横浜FCは攻め急いでボールを失うシーンが頻発。全体でブロックを作って相手に外で回させたり、こちらがコーナーフラッグ前でキープして時間を稼いだりといったプレーがほとんどなく試合運びの稚拙さも目立ちました。
 それでも勝利は勝利です。結果が残らないためコロコロ変えていた布陣も、金選手を中心にCB・ボランチの4人でボールを奪い、プレスのかかりにくい左サイドバックの高地選手でボールを落ちつけて、寺田選手・武岡選手のサイドアタッカーが仕掛けて、最後に好調の2トップに、といったの戦い方がようやく見えてきました。
 しかし、もう今季は半分近く終わってしまいました。本当に昇格するのならば中断後はそれこそ全勝に近いペースで勝ち続けなければいけません。夢を見ることは大切ですが、地に足をつけて今日のような天候に恵まれた試合でも3887人という観客を増やす努力を続けなければ横浜FCの未来は限界があるでしょう。わかっているとは思いますが。