強化の観点から見ます

 チャリティーマッチ サッカー日本代表対Jリーグ選抜 (2-1)
 チャリティーマッチとはいえ、J選抜の本気が日本代表の3-4-3システムの長所と短所を炙り出しました。
 良かったのは攻撃面。4-2-3-1よりも前に選手が居ないため手詰まりになることが少なくサイド攻撃がとてもスムーズでした。問題は守備。おそらくこのシステムは極限まで錬磨すれば四人で行う守備を三人で可能にさせるのでしょう。しかしそのためにはアタック・カバー両面に強力無比なセンターバックが三人必要です。
 同じスリーバックでも三人がストッパーでありスイーパーでもあるこのシステムはトルシエ監督のフラットスリーのように三人スイーパーやジーコ監督のようにストッパー+スイーパーとはかなり趣が異なりまだ公式戦で使うのは難しいと思います。
 また後半、選手がほとんど替わった後、体力面では問題がないのにコンパクトを保てなかったのはコンビネーションの問題であり、まだ日本代表は「誰が出ても大丈夫」の段階まで成熟していないのでしょう(逆に立ち上げ半年で既に成熟している方が気持ち悪いですが)。
 カズのゴールは素晴らしいですが、その前の岩政選手が闘莉王選手に競り負け、右サイドバックの森脇選手のポジショニングに難があったのは事実です。現実でも二人がワールドカップ予選で出場する可能性はあります。今回のような競り負け→裏に誰もいないを経験できて良かったでしょう。
 強化面で見てもある程度評価できる今日の試合。ヨーロッパや南米の二軍・三軍を呼ぶよりよっぽど効果があるのでは?