前のめりの李の後ろを通過するボール

 ブラジルワールドカップ アジア三次予選 日本対タジキスタン (8-0)
 ザッケローニ監督がトップ下に香川を置かないのは香川はセカンドストライカーだと判断しているからでしょう。
 トップ下にはパスを出せる選手を、ウイングにはシュート能力の高い選手をそれぞれ配置。ウイングが中に絞って相手を引きつけて出来たサイドのスペースにサイドバックが走る。そこからサイドバックにパスを出しても、直接フォワードを狙ってもいい。これがザックジャパンの基本攻撃戦術です。
 相手を押し込む事が出来るのならばこの配置は極めて効果を持ちます。今日の試合ではタジキスタンがこちらは3トップなのに5バックを敷き中盤がガラガラ。
 ハーフナーに相手三人が群がるため、狙い通りに香川(左ウイング)が中に入る→長友(左サイドバック)がスペースに走る→中村(トップ下)・遠藤(ボランチ)からパスが出るというパターン攻撃がハマりました。
 ただ日本選手のクロス精度の低さはいただけない。もちろん日本代表がワールドカップに出場するだけなら今のままでも可能です。
 しかし、このままではブラジルでドイツ人やイングランド人やフランス人には跳ね返されるだけでしょう。
 戦術をある程度突き詰めると、結局行き着く先は「ボールを止める・蹴るの基礎技術」になってしまいます。