普通を突き詰めてほしい森保ジャパン

 サッカー日本代表がようやく2020年の初戦を迎えました。
 森保監督に批判が出ていますが、戦術は極めて普通に見えます。
 守備時には4-4-2で3ラインをミドルゾーンにコンパクトに保ち人数をかけて中盤で奪うか、タイミング次第でハイプレスをかけて精度の低いロングボールを蹴らせるかでボールを回収します。
 攻撃時にはボランチがDFラインに下がるボトムチェンジでパスの入り口を作り、FWに楔のパスを入れてサイドに展開。2列目が前を向いてドリブルシュートやサイドからのクロス(出来れば低くて早いクロス)で勝負。
 オプションの3-4-2-1もある程度は使用の目処もついて、攻撃の打開時・守備の逃げ切り時両方で何とかなりそうです。
 代表選手がほとんど国内組で最後に中田英寿を入れて完成という時代は終わり、全員海外組で構成できる現在。フォーメーションや戦術はなるべく簡単なものにするべきですから4-2-3-1がベースになるのは理にかなっています。
 ただ、見ていてもう少しビルドアップとラストパスのパターン攻撃は用意した方が良いとは思います。
 また、現時点でのレギュラーは
 GKは権田
 DFは右から酒井・冨安・吉田・長友
 MFのボランチは遠藤・柴崎
 MFの2列目は右から堂安・南野・原口
 FWは大迫
 でほぼ決まりでしょう。ですが、このメンバーは結構ベテランが多い。仮にこのメンバーのまま2022年を迎えると権田・酒井・吉田・長友・柴崎・原口・大迫の7人が30歳超え(既に柴崎・原口以外は30歳超え)となります。年齢でサッカーをやる訳ではありませんが、W杯でフル稼働は正直難しい。最低でもバックアップは必須です。
 本来背番号10を着ている中島や期待のFW鈴木優馬がいれば大幅に問題は解決されるのですが、中島は所属クラブで練習に参加していない状態(がようやく終わった様ですが)、鈴木優馬ツイッターでの失言で代表は難しい状態にあります。
 おそらく現レギュラーの11人は仮にレギュラー落ちしても怪我等がない限り2020年W杯メンバーだと思うので、リオ世代(2020年に24歳から27歳になる選手)は相当奮起しないといけません。
 代表チームが完成するのは極論で言えばW杯で良いのですからある程度未完成の状態でチーム作りは最後の合宿で合わせるという形が取れます。むしろ問題なのは完成形のプロトタイプを2018年の森保監督就任直後のウルグアイ戦でやってしまったのが2年経った今も悔やまれます。批判が多いのもあの試合の出来をなかなか超えられないからで。