風間監督は本当に革命か?

 2018年 J1リーグ 第4節 名古屋グランパス川崎フロンターレ(0-1)
 2016年までフロンターレの指揮を取り、現在はグランパスの指揮を取る風間監督。今日の風間監督ダービーはすごい試合でした。
 お互いが丁寧にパスを繋いで崩すという基礎コンセプト通しで主導権の握り合いは白熱。
 この試合はフロンターレに復帰した大久保がフリーキックからゴールを決めて勝利だったのですが、見ながら「風間監督は本当に革命家なのか?」と感じました。
 風間監督はプロの監督に就任する時に、革命を起こすというような事をインタビューで話していて、革命家のイメージが先行しているのですが、ピッチに描かれるサッカーは結構保守派な気がするのです。
 足元の技術を重視して背が高い選手がいても安易に放り込みには逃げず、運動量を否定はしないけれどきちんとしたポジショニングと体の向きがあればそんなに頑張って走る必要はない。
 確かに自分に合わない選手はじゃんじゃん移籍させるのはやり過ぎ感はありますが、若手の積極的起用を含めて実は極めて保守的な技術重視型の指導者ではないでしょうか。
 今日のグランパスは人もボールの動き方も教科書通りみたいな4-3-3のフォーメーションでした。アンカーの位置にはもうちょっと守備のスペシャリストを置きたいですが、びっくりするほど普通です(このポジションに入った小林はいい選手ですが、やはり一列前の選手)。
 ただグランパスは風間監督ではタイトルはかなり難しいと思います。今日みたいな大切な試合でいいサッカーはしてもあっさり落とす、そんなシーズンが続くでしょう。
 今日出ていた若手選手がレギュラーポジションを奪い、より現実的な守備戦術を植え付けられる次の監督になってからタイトルを奪うのでしょう。
 フロンターレはこれで首位浮上。我が世の春を謳歌するフロンターレですが、主力の高齢化が気になります。数年後には停滞期が始まるような気がしてなりません。