アニメ二期作ってください。

 漫画 放浪息子
 志村貴子 全15巻 連載2002〜2013年
 評価8.0(10点満点6点が及第点)
 女の子になりたい男の子と男の子になりたい女の子の物語も遂に最終巻。
 最終巻は若干打ち切りのような展開でしたけど、それを差し引いても好評価には変わりません。
 早く、アニメ版の第二期を製作してください。主人公の二鳥修一を演じる畠山航輔さんがまだ高校生の間に。






 ネタバレを少し入れます。







 女の子になりたい男の子である二鳥修一は、「例え誰になんと言われようと、僕は女の子になりたい」という強い意思を持った人間に成長しました。だけどそれは極めて「男性的」な強さでした。
 男の子になりたい女の子である高槻よしのは、みるみる背が伸びて、中性的な印象を持った人間に成長しました。だけどそれは「美少女」と言っても差し支えないものでした。
 二鳥修一は何度も何度も高槻よしのに告白を繰り返しました。ですが、その度に高槻よしのは二鳥修一をフってきました。
 二鳥修一は自己を補完する高槻よしのではなく、理想の自分を具現化したような女性である末広安那を恋人にします。
 高槻よしのが二鳥修一への気持ちに気づいた時には全てが手遅れになった後でした。
 志村貴子さんの漫画には常に「世界はままならないけど、必ず道はある」と「僕は僕の生きてきた記憶を付けていく」という二つの柱があるように思います。
 この作品に会えて良かった。