むしろセレッソがマズイ

 2012年 J1リーグ 第16節 セレッソ大阪浦和レッズ(1-1)
 日本代表の次代を担う攻撃的MF清武のドイツ移籍前の最後の試合。しかしその試合は浦和のテンポのいい攻撃にセレッソが押される展開に。
 前半20分、浦和は鈴木啓太と柏木の素晴らしいワン・ツーから先制。セレッソの問題は攻撃にあるのではありません。このワン・ツーを許してしまう4バックにあります。
 セレッソの4バックは右から酒本・茂庭・藤本・丸橋。両サイドは攻撃力が高くても守備にかなり問題があり、茂庭はスピード系、藤本は元々ボランチの選手で守備ラインに高さやアタック能力が足りなく、レッズの攻撃を跳ね返すことが出来ません。不安定な守備から攻撃のリズムを失ってしまいます。
 期待の清武も今日は完全に不発。途中交代も仕方がないでしょう。むしろ、終了間際に同点ゴールを決めた柿谷の方が決定期を二回キーパーに止められましたが、こちらがドイツ挑戦に挑むのではないか、と思わせるくらい良い出来でした。
 同点ゴールを決められた「浦和はいいサッカーをしているけど勝ちきれないゲーム」、を象徴したような試合運びの拙さ。なかなか首位との差を縮められません。
 セレッソはそこまで悪くないのですが、悪くないで放置すると、もしかすると三度目の降格という最悪の結末すらありえます。主力選手のキムボギョン・扇原・山口蛍がオリンピック出場濃厚のためチームを離れるのが更に拍車をかけます。