アニメって本当に楽しいですよね

 アニメ ちはやふる 放送2011/10〜2012/03 全25話
 評価9.0(10点満点6点が及第点) 
 間違いなく日本アニメの王道であり最高傑作の一つに数えられるべき作品でしょう。
 カルタというはっきり言ってマイナーな競技を題材に置いていますが、試合時の駆け引きと演出、挿入される音楽のタイミングが他の凡百アニメを凌駕するほど素晴らしい。
 シナリオもキャラクター造形も奇をてらわずにシンプル。単純明快に言えば主人公の千早がかるた部員や対戦相手に感化されながらすこしずつ成長していくというものですが、古臭くなく感じないのです。そして千早は絶対的な才能を持っているにも関わらず、中盤移行は経験豊富な対戦相手の戦術に苦戦する描写も結構新鮮。さすがCCさくらで一世を風靡した浅香守男監督。
 アニメは原作の8巻まで。現在17巻まで刊行されていることを考えれば当然二期の製作の動きがあるはずですが、番組スポンサーが付かずに絶望的というのは日本アニメにおいて大損失でしょう。偉い人の目が曇っているとしか言えない。
 現在連載中の試合が第二期のクライマックスにふさわしい。ここまではぜひアニメ化して欲しい。
 ついでに書きますが、中ボスのラッキおばさんやごねゆみは気に入らないと言う人はネットで後を絶ちませんが、私は太一の母親が一番酷いと思います。
 どんなに「オタク」と蔑まれてもこんな作品を見ることができるのだから、やっぱりアニメを見続けるのはやめられない。


 アニメ あの夏で待ってる
 評価7.0(10点満点6点が及第点) 
 このアニメは端的に言えば「2012年版おねがいティーチャーあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない風味」といった所でしょうか。アニメらしいクラシカルなラブストーリー作品です。
 この作品で最も良い場面は9話のエンディングの告白シーン。これについては過程・結果共に非常に良かったです。しかし、ラスト2話(11話・12話)は作品を終わらすためにかなり強引な展開になり非常に残念。おそらくBD・DVDの第7巻、もしくはドラマCDが新作の後日談になると思われるのでどう補完・拡張していくのかは期待しています。
 またこの作品の欠点として、女性陣が現実離れしているのを上げたいと思います。作品の主要6人グループの女性4人は全員、美人で性格が良く家事能力(もしくは仕事能力)に異常に長け、それでいて男を立てるのが上手い。いくらなんでもここまで理想を投影しすぎると引いてしまうのです。
 また、この作品はおねがいティーチャーおねがいツインズ極上生徒会などの脚本の黒田洋介氏のセルフパロディー要素が多く、予め見ておかないとわかりにくいシーンがあるのも欠点でしょう。
 ただ、マイナス点は多々ありますが、それを差し引いても面白い。私もこんな学生時代を過ごしたかった。