日本橋で「スーパー浮世絵 江戸の秘密展」と「食神さまの不思議なレストラン展」

 あんまり場所を特定されるのはどうかと思うのですが、書かないと怒りが静まらない。
 仕事帰りに日本橋で「スーパー浮世絵 江戸の秘密展」と「食神さまの不思議なレストラン展」に行ってきたのですよ。
 何でこの展示がSNSで絶賛されているのか正直、私には分かりませんでした。
 私は美術に疎いので、見当違いの指摘になっているのでしょうが、デジタルアートって、単に大画面でCGを動かすものでは無いですよね。
 スーパー浮世絵展は有名な海外美術館に展示されている浮世絵を大画面スクリーンで鑑賞というのがウリらしいのですが、元々が静止画の浮世絵をCGで無理やり動きを付ける意図がイマイチわからない。というよりこの「動き」がはっきり言ってショボく見えるのです。
 近年の超高精密なコピー・色彩復元技術で本物よりも色鮮やかな(作られた当時を再現した)浮世絵をコピーだからアクリル版とか無くギリギリまで近付いて見る事が出来る、というだけで十分魅力的だと思うのです。大画面スクリーンに映した浮世絵よりも隅に展示されているCGの元になったコピー絵の方が何倍も素晴らしい。
 にも関わらず大画面スクリーンでの鑑賞を前提とした展示会なので隅の展示は暗いのですよ。コピー絵なのだから拡大なんて幾らでも出来るはずなのに、それも無い。何で暗い中、小さな絵を目を凝らして観なければならないのか。
 不思議なレストラン展に至っては完全に理解不能。スクリーンに手を近づけると和食について簡単な解説が表示されるのですが、CGが何となく安っぽいのです(金掛けてるはずなのに)。
 スクリーンに映るショボい世界観を眺めていたら突如、Now Loading的な画面に変わり、せっかく解説読んでいるのに水を差されるのは、怒りを覚えるレベル。
 他の部屋では、「杵の中に入っている実際の米を触ると、スクリーンCGがそれに連動して変化する」というのを体験。もう訳が分かりません。そもそも食べ物で遊ぶのはどうかと。
 レストラン展では実際に食事をする事も可能ですが、うどん1000円、卵焼き600円はボッタクリと言わざるを得ないと思います。一応、入場券にいなり寿司一つの交換券があるのですが、300円でいなり寿司一つって。確かに美味しいかったですが・・・
 結局、レストランでは注文せず、そのまま近くのお店に入り夕食。ため息しか出ません。
 この展示会、何よりの問題はあんまり人がいないにも関わらず、当日再入場出来ない事。2周・3周と見直せばもしかしたら違う評価があるのかもしれませんが、それすら不可能です。
 これで3400円は幾ら何でも酷い。責めて当日中ならば何回でも入場可にはするべきではないでしょうか。