大勝?いや、ちぐはぐ。

 キリンカップ 日本代表対ブルガリア代表(7-2)
 7点取って見た目は大勝でした。ですが、私には極めてちぐはぐな選手起用の連続でした。
 パスの名手清武は右足から繰り出すスルーパスやクロスが強力ですが、あまりドリブルは上手くないので左サイドハーフに入るとプレーの選択肢が大きく減ります。サイドに置くなら右でしょう。
 怪我の香川に変わって入った宇佐美はドリブル・シュートのキレが素晴らしい選手。なるべくゴール前でプレーさせるため香川の位置、すなわちセカンドストライカーで起用するべきですが、清武を中央に移して左サイドハーフに配置。確かにガンバ大阪でプレーしているポジションですが・・・
 スピードが魅力のジャガー浅野もサンフレッチェではシャドーのポジションでプレーする事もあるのですが、彼も4-2-3-1(4-4-2)ならばU23と同様にセカンドストライカーで起用すべき。
 かと思えば左サイドハーフが本職で右サイドハーフもこなせる原口をセカンドストライカーで起用。確かにこのポジションも出来るプレイヤーですよ。だけど、いくらなんでもちぐはぐではないでしょうか。
 守備もコンパクトに守る事が出来ている時と出来ていない時の差が激しすぎました。結局2失点してしまうのもちぐはぐなポジショニングが原因です。
 選手は慣れないポジションで起用されても懸命に自分の持ち味を出そうと努力して、ある程度は出していました。私は単純にサイドにはサイトが得意な選手を、センターにはセンターが得意な選手を起用するべきだと思います。
 2014年のワールドカップ、敗退した原因の一つは左サイドハーフの香川、右サイドハーフの岡崎の双方が中央でのプレーを得意とする選手のため、いつの間にか中央に寄り、サイトに人がいない、「ポジション放棄によるサイトかすかす病」にあったのですから。