2015年夏アニメ感想

 特撮 仮面ライダードライブ
 放送2014/10〜2015/09 全48話 評価7.5(10点満点6点が及第点)
 平成仮面ライダーシリーズも16作目。確かに今作も面白いです。ですが、流石にマンネリ感を受けました。
 もちろんマンネリにならない様に毎作品に変化を付ける努力はしています。ドライブでは仮面ライダーなのに、最後までバイクに乗らない。愛馬(というか相方)はスーパーカーでした。
 ですが、その程度では駄目なのですよね。平成仮面ライダーの第二部、W・オーズ・フォーゼ・ウィザード・鎧武・ドライブとシナリオの流れが基本的には同じなのです。
 どんなに面白くても6年連続で同じ流れのシナリオでは飽きてしまいます。
 後、ドライブの最終回で次の仮面ライダーであるゴーストをわざわざ出演させる必要はありませんでした。
 平成仮面ライダーシリーズは10作目ディケイドを除けば基本的には単体で楽しめるのが本来のスタイルのはず。わざわざ次回作のCMをしなくても良いではないですか。みんな継続視聴するのですから。

 アニメ 俺物語!!
 放送2015/04〜2015/09 全24話 評価9.0(10点満点6点が及第点)
 「カードキャプターさくら」や「ちはやふる」といった傑作を産んできたマッドハウス浅香守生監督の新作がつまらない訳ありませんよね。アニメの出来は今年放送した作品の中でも屈指の完成度を誇ります。
 だから作品に対してあれこれ書く必要はありません。こういったアニメを見る事が出来るからオタクは止められない。
 ですが、ブルーレイの売り上げはわずかに500枚と全く奮いませんでした。これだけ面白いのに、一回見たらもう十分な人が多いのでしょう。
 ブルーレイ販売会社はvap(日本テレビ系列の映像・音楽ソフトメーカー)なのですから、ガッチャマンクラウズの様に、ブルーレイ一枚で12話入るディスクを2枚で20000円で販売すれば良かったのですが・・・

 アニメ 赤髪の白雪姫
 放送2015/07〜2015/09 全12話 評価8.5(10点満点6点が及第点)
 早見沙織を目当てでとりあえず第1話を見た所、みるみると引き込まれました。今季最高の作品と言っても良いでしょう。
 とにかく主人公兼ヒロインの白雪の造形が素晴らし過ぎる。美人なのに可愛く、甘えるのが苦手なのに甘え上手で、度胸があるのに結構小心者。
 早見沙織の好演が相まって作品中では次々に男を虜にしていきますが、それが当然と思わせてしまう。
 シナリオは白雪姫を下敷きにした上に、少女漫画のため極端にクラシカル。
 普通の女の子が王子に見初められて、だけど2人の間には深い身分の差があって・・・という何処かで見たような話です。
 だけど、この作品の白雪は別に男に依存しなくても大丈夫なのですよね。王子なんか居なくてもちゃんと仕事があって、自立した人間です。
 女性を単に守られる存在として描かないのが今の世相なのでしょう。むしろ王子のゼンの方が周りから守られている印象を受けました。
 この作品はセパレート2クール。2クール目は2016年1月から放送です。ブルーレイの売り上げが伸びれば、第3期に繋がるようなラストに。伸びなければアニメオリジナルルートで話を締める方向でしょうか。

 アニメ 戦姫絶唱シンフォギアGX
 放送2015/07〜2015/09 全13話 評価6.0(10点満点6点が及第点)
 変身美少女が歌いながら戦う、という今までありそうでなかったコンセプトで好評を博したシンフォギアシリーズの第3期。
 トータルでは楽しめるアニメである事は間違いありませんが、今回も私は高い評価をする事は出来ませんでした。
 理由は特にバトルシーンで顕著なのですが、必殺技もシチュエーションも、あまりにも平成仮面ライダーシリーズを始めアニメや特撮作品のパクりが目立つからです。
 歌いながら戦う(といっても実際にはあまり歌っていない)以外にこの作品のオリジナリティーは何処にあるのか私にはわかりませんでした。
 最終回は伏線を残して第4期をやる気まんまん。次回はシンフォギアだからこそ出来る何かを見せて欲しい所です。

 アニメ ガッチャマン クラウズ インサイト
 放送2015/07〜2015/09 全12話 評価7.0(10点満点6点が及第点)
 ガッチャマンを2010年代に甦らせたガッチャマン クラウズの第2期。
 今回の敵は、ベルク・カッツェでもゲルサドラでもなく、「世間の空気」。ほんの少しのメディアコントロールで誰かを敵にして徹底的に攻撃する姿は、恐怖を覚えます。
 「数千数万の群衆(クラウズ)が敵となったとき、8人(2人増員)しかいない正義の味方(ガッチャマン)に何が出来るのか」という前回のテーマは語り尽くしたと思ったのですが、切り口を変えて提示するのは流石タツノコプロ
 ただ、疑問に思うのはBlu-ray・DVDのパッケージング。前作の評価が高かったのは作品の出来だけではなく、ソフト販売も極めて良心的だったからです。
 Blu-ray・DVDはボックス販売のみで値段も二万円。インサイトが始まる前に発売したスペシャルプライス版に至ってはディスクは1枚にワンクール全話収録で1万円。
 ですが、売れなかったのですよね。今回は普通のアニメと同じで3〜4話収録で8000円を4枚で販売する形に変えました。
 こういった手法でしか儲けを出す事が出来ないアニメ業界はやはり何処かおかしい様な気がします。

 アニメ Charlotte
 放送2015/07〜2015/09 全13話 評価5.5(10点満点6点が及第点)
 何でP.A.WORKS社が制作するアニメは名作と迷作の差がここまで激しいのでしょうか。
 今作も磨けば光る部分は沢山あったはずなのに、消化不良の作品になってしまいました。ただ、P.Aだけあって背景や風景の質感は最高です。
 同じ脚本家・キャラクターデザインで2010年に発表されたAngelBeatsは振るわない部分もありましたが、再放送やコミック、ゲームで現在も延命しています。この作品も同じ道を歩むのでしょう。

 アニメ ULTRA SUPER ANIME TIME 2015夏
 放送2015/07〜2015/09 全13話 評価5.5(10点満点6点が及第点)
 10分アニメを3本(ミス・モノクローム第2期、うーさーのその日暮らし第3期、わかばガール)を30分枠で放送するというのは新しい試みとしてとても面白いものでした。
 しかし、モノクロームとうーさーの新作はイマイチな印象を受けます。本来5分アニメである両作品を無理やり10分アニメにしたため、変に起承転結が付いてしまい、冗長な印象を受けてしまいました。
 逆に後半、わかばガールはみるみる面白くなりました。日常系アニメは30分持たせるのが大変な部分がありますが、10分ならば上手く収まります。
 今後、まんがタイムきらら系の作品でまだアニメ化していないもの、カルト的な人気はあってもリリースが振るわず2期の予定が立たない作品はこの枠を使えば放送可能なケースもあるのではないでしょうか。

 アニメ 洲崎西 THE ANIMATION
 放送2015/07〜2015/09 全12話+特別編1話 評価5.5(10点満点6点が及第点)
 ラジオ文化放送A&G+(ネットラジオ)で放送中の洲崎西のアニメ版です。
 ラジオ番組のアニメーションとは一体どんな放送になるのかというと洲崎綾西明日香が高校生で同じ学校という舞台設定で、ラジオの面白かったトークをアニメの中に落とし込むものでした。
 よって、ラジオを聴いていない私にはよくわからないシーンも多々あった事は否定できません。多分ラジオをちゃんと聴いていればもっと評価は高いのでしょう。
 アラサーの洲崎綾さんと西明日香さんはこんな番組を放送されて励んでいる婚活に影響がないか、ちょっと心配です。