2015春アニメ感想2

 アニメ シドニアの騎士 第九惑星戦役
 放送2015/04〜2015/06 全12話 評価7.5(10点満点6点が及第点)
 2014年に放送していた第1期の出来が素晴らしかったので、相当期待して臨んだ第2期でしたが、期待通りの作品になりました。
 第1期ではロボットの挙動の凄さに比べて、人間ののっぺり感が弱点(これはこれで味があったのですが)でしたが、技術の進歩により、キャラクターの表情が豊かに。
 バトルシーンの完成度の高さは説明不要。何十機ものロボットが巨大な敵相手に戦うシーンや、人間側が次々とロボットを強化して敵を倒しても、敵はそれを研究して次の戦いでは無力化してしまうイタチごっこはCGの質感で、妙に説得力のある映像になっています。
 ストーリーはこれから面白くなる所でまたも中断。原作は最終決戦真っ最中なので、映画なり3期なりで決着を付けて下さい。


 アニメ 響け!ユーフォニアム
 放送2015/04〜2015/07 全13話 評価8.0(10点満点6点が及第点)
 2000年代後半に、ハルヒらき☆すたAIR等ヒット作を連発していたのですが、2010年代に入ってから迷走気味の京都アニメーションの新作は、ありそうでなかった吹奏楽部もの。
 正直、最近の京アニを見ていてあまり期待していなかったのですが、今回は良い意味で裏切られました。
 このアニメは吹奏楽がテーマではありません。「吹奏楽部」がテーマです。弱小校とはいえ、60人近い大所帯の吹奏楽部が一つにまとまる事の難しさがこれでもかというほど描き続けられています。
 高校の部活が舞台なので色恋沙汰や先輩後輩の関係性、勉学との両立等の問題にもキチンと触れています(こういった事に触れない部活モノは凄く多い)。
 特に人間関係に付いては相当頑張って描いています。理屈や正しさだけでは人は動かない事をこれ以上やるとくどくなるギリギリのラインで表現しています。
 ストーリーは半ばで終了。ブルーレイが売れればテレビシリーズ2期、売れなければ映画で完結版といった所でしょうか。出来ればテレビシリーズで見たいですね。


 アニメ Fate/staynight Unlimited Blade Works 第2シーズン
 放送2015/04〜2015/06 全13話 評価6.5(10点満点6点が及第点)
 人気PCゲームFate/staynightの凛ルート、「Unlimited Blade Works」の第2クールです。
 流石にお金も手間暇も存分に掛けているだけあって、絵は綺麗ですし、バトルシーンも素晴らしい。
 ですが、第1クールの時も書きましたが、2015年の今、10年前の作品であるFate/Staynightを放送する事で果たして何を視聴者に届けたいのか。最後までそれが明確にならなかった様に感じました。まあ、売れるからなのでしょうけど・・・

 
 アニメ ニセコイ:
 放送2015/04〜2015/06 全12話 評価5.5(10点満点6点が及第点)
 週刊少年ジャンプで連載中のラブコメ作品のアニメ第2期です。
 第1期で顕著だったシャフト演出はかなり少なくなり、比較的普通のアニメに変わりました。ニセコイとシャフト演出は若干相性が悪かったので、むしろ見やすくなった印象を受けます。
 ストーリーは前作と同じ様にひたすらテンプレ展開と行き詰まったら新キャラクターを出して一時しのぎの繰り返し。流石に食傷気味になって来ました。
 原作はいつの間にかジャンプラブコメ漫画の連載最長記録を更新。おそらくアニメは第3期をやるのでしょう。いつまでもダラダラやっていたらファンも愛想を尽かしかねません。
 前作に比べマイナス評価なのは、二つの件が気になったからです。
 一つ目は7話で主人公の楽が物語のキーアイテムであるペンダントを落とし、新ヒロインの春が拾うのですが、9話であっさり春から楽にペンダントを返している事。春がペンダントを持っているのを楽が知る描写はありませんでしたよね。
 二つ目はOPテーマがClariSでは無くなっている事。今回のOPテーマが駄目という訳ではありません。むしろ名曲に入ります。ですが、シリーズ作品として第1期との整合性をちゃんと取って欲しかったと思います。