2015冬アニメ感想2

 アニメ DOG DAYS''
 放送2015/01〜2015/03 全12話 評価5.5(10点満点6点が及第点)
 リリカルなのはシリーズ原作の都築真紀さんのもう一つのテレビシリーズ犬日々も第3期。
 流石に第3期となれば良くも悪くもマンネリになるのですが、それを回避するために犬日々では「新キャラクターを出す」という方法で回避します。タダでさえキャラクター数が多いのに、更に増やすのです。
 今作を見ていて、私は物語の世界、フロニャルドの危機を感じました。
 異世界フロニャルドは不思議な力、フロニャ力によって守られており、作品に出てくる国家はこの力が強い土地に街を築いています。
 しかし、フロニャ力が弱い土地もありそこには人間にとって危険な魔物が生息しています(かつて初代勇者とその仲間達によって多くの魔物が退治され、人間の居住範囲が広がった事は今作で説明されました)。
 ですが、今季はフロニャ力をコントロールしている、いわばこの世界の神の様な存在である、竜や星鯨といった存在が魔物に侵食されるという一大事が二回も起きているのです。
 各国の勇者や領主、軍によって初期対応に成功したため、大きな危機にはならなかったのですが、これはフロニャルド崩壊の前兆ではないでしょうか。
 そう言えば第1期もフロニャ力のバランスが崩れ強力な魔物が現れるという事件もありました(劇中では半年くらいしか経過していない)。
 ただ、当面の危機は後半の作画の崩壊だったと思います。もう少し頑張って欲しかった。
 

 アニメ 夜ノヤッターマン
 放送2015/01〜2015/03 全12話 評価7.0(10点満点6点が及第点)
 第1話を見た段階では、とんでもない傑作をリアルタイムで視聴できるなんて最高だ、と思っていたのですよね。もちろん、盆百のアニメに比べれば遥かに優れたアニメである事は間違いありませんが。
 1話の凄さは薄れたとはいえ、4話までは悪くありませんでした。新生ドロンボー誕生から初めての敗北までの流れは。ですが、5〜9話までは残念でした。
 それは、夜ノヤッターマンだからシリアス展開をしないといけない。だけど、ヤッターマンだからギャグを入れないといけない。このジレンマで結局どっち付かずになってしまったと考えられます。
 ただ、それを差し引いても高評価である事に変わりはありません。ガッチャマンクラウズに続きリメイク・リイマジネーション作品が連続で成功。タツノコプロはしばらくこの方向で経営していくのでしょう。
 
 アニメ ユリ熊嵐
 放送2015/01〜2015/03 全12話 評価7.5(10点満点6点が及第点)
 訳が分からないのは始め3話まで。4話以降から各キャラクターの過去や行動原理を徹底的に描いて、どんどんパズルが埋まって行く気持ち良さは最高でした。
 このアニメでは人の世界から拒絶された人の少女・紅葉と熊の世界から拒絶された熊の少女・銀子が如何に断絶を超えて分かり合えるか、が焦点になっているのですが、一捻り加えているのですよね。
 紅葉と銀子はざっくり言ってしまえば「イジメ」に遭っているのですが、二人共決して一人ぼっちではない。紅葉には純花という恋人が居ましたし、銀子にはるるという相方が居た。
 純花と不幸な別れ方をした紅葉は、なかなか銀子を認める事は出来ませんでしたし、るるの気持ちを知っていながら半ば無視してきた銀子は最後にそのツケを最悪の形で払わされる。この構造が悲しくも美しい。
 他者を愛するということはどういう事なのか。幾原邦彦監督の想いが溢れてる良いアニメでした。
 ただ、最後の展開は私が小学生だった時(20年以上前)に、児童文学か、国語の教科書で読んだ記憶があるのです。題名は思い出せませんが…
 
 アニメ ガンダムビルドファイターズトライ
 放送2014/10〜2015/03 全25話 評価6.0(10点満点6点が及第点)
 悪くはないのですが、前作に比べるとやっぱり二番煎じの印象が拭えません。試合によっては、二話完結のためテンポが悪くなる事も多々あったのもマイナスポイント。
 個人的には、せっかくガンプラのアニメなのですから、劇場版00からクアンタ・サバーニャ・ハルート・ラファエルの4機やAGEのガンダムAGE-1・2・3が並び立つ姿がやはり見たかった。権利関係が難しいのはわかっていますが。ウェイガン・ギアも好きですけど。
 前作終了から半年しか経過していないのに新作開始のため明らかに準備不足だった事が失敗の原因です。まあ、最後に動いているクスィーガンダム見れたので満足です。
 あとこれだけは書いておきます。主人公の一人、ユウマ君。あなたは、せっかく姉御肌でナイスバデー幼なじみをノーリスクで手に入れられたはずなのに、自分のプライドを守る事に拘泥した結果、拳法バカに奪われる事になりました。ガンダム的に言うのなら、「万死に値する!(byティエリア)」。