2014夏アニメはこれで終了

 アニメ 月刊少女野崎くん

 放送2014/7〜2014/9 全12話 評価7.0(10点満点6点が及第点)

 放送前の評判は低くても、実際に放送が始まったら最高だった、という典型的なダークホース系アニメ。

 基本的にはシンプルなラブコメですが、女性が監督・脚本など主要スタッフとして作品を手がけただけあって、下品なお色気とかはしっかり排除されています。

 作品の中では徹底的に男女の逆転を描いています。男性は小まめでちょっとした事ですぐ落ち込む女性的なキャラばかり。むしろ女性キャラの方が豪快で自由気ままで男性らしい。このギャップがギャグなのですが、聖人・聖女ばかりのアニメばかり見ているからなのか、非常に新鮮でした。

 これだけ人気になったならば、第二期の放送は確実でしょう。今から楽しみです。


 アニメ グラスリップ

 放送2014/7〜2014/9 全13話 評価5.0(10点満点6点が及第点)

 どうしてP.A.WORKS社は面白い作品とつまらない作品の差がこうも極端なのでしょう。

 前作の「凪のあすから」が名作だったので、余計につまらなく感じてしまいます。

 P.A.WORKS得意のドロドロ恋愛ものなのは全く構わないのですが、わかりにくい人物描写と変な止め絵の演出はテンポをひたすら悪くします。

 主人公達が高校三年生という設定なのに、進路についてほとんど悩まないというのも、かなりおかしい。

 主人公の透子と駆にしか見えない「未来の欠片」とかにこだわらないで、単に男子2人、女子3人の男女仲良しグループに1人新しい男が現れた事で、不安定だったバランスが崩れてしまう、それだけで良かったのではないでしょうか。


 特撮 仮面ライダー鎧武

 放送2013/10〜2014/09 全47話 評価6.5(10点満点6点が及第点)

 「魔法少女まどか☆マギカ」で一世を風靡したシナリオライター虚淵玄さんが脚本・シリーズ構成を担当した今シリーズ。

 もともと虚淵さん自身、平成ライダーシリーズが好きである事を多くの媒体で公言していますし、「まどか」も平成ライダーに影響を受けたキャラクターやシナリオだったので、全く違和感無し。

 シナリオも見事。「力とは弱きものを守るためにある」と「力とは強きものと戦うためにある」という二つの理念の対立を縦軸にして、怪人対怪人のゲームから、人間対怪人、人間対人間、人間対知性ある怪人、人間を超えた人間対人間を超えた人間と一つ一つレベルアップしていくのはゲーム畑出身の虚淵さんらしい作り。年間を通して楽しめました。

 だけど、問題なのはコラボ回。トッキュウジャーとのコラボ。キカイダーとのコラボ。サッカーとのコラボ。単品で見れば面白いのですが、本編が面白くなっているのに、流れを切るようなコラボで台無しに。

 最後に。ジンバーメロンに変身しなかったのは意図的で酷いと思います。