地味だからこそ…

 アニメ 銀河機攻隊マジェスティックプリンス
 放送2013/4〜2013/9 全24話 評価8.0(10点満点6点が及第点)
 キャラクターデザイン、メカデザイン、シナリオ、世界観。どれも決して「新しい」作品ではありませんでした。むしろ10年前に流行したアニメに近い印象です。
 それでも、この作品が面白いのは、緩急の付け方が上手いから。CGによる迫力あるバトルシーン回とその合間にある日常回の緩急がとにかく素晴らしい。よくありがちな、「毎回バトル回ばかりやれないから日常シーンを組み込んでいる」のではありません。日常回でちゃんと脇役キャラの出番を作り、戦っているのはパイロットだけではない、と何度も訴えてきます。
 シナリオは古いと確かに書きました。しかし、ロボットアニメに戦隊ヒーローシナリオの要素を組み込むことで、お約束を外さないから中だるみしない。特に中だるみのポイントである2クール目序盤(13話〜15話)に追加戦士を入れて新鮮さを出すというのは、以外と珍しい(通常はマシン乗り換えで新鮮さを出す)。
 個人的に残念だったのは主人公チーム・チームラビッツは「ザンネン5」と呼ばれるほどだったのですが、序盤の山場、ケレス大戦(第8話)での活躍以降は押しも押されぬ地球軍最高のエリート部隊になってしまったこと。確かにメンバーは何か抜けているのは事実ですが…
 スポンサーの予算が降りたのか、二期製作前提のエンディング。まあ、当然ですよね。これだけ面白いアニメなのですから。