帯に短し襷に長し

 アニメ 咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A
 放送2012/04〜2012/06 全12話
 評価7.0(10点満点6点が及第点)
 

 麻雀漫画の有り様を変えた咲-Saki-シリーズの新作アニメ。
 序盤は正直どうなることかと思いましたが、尻上がりに調子を上げて、後半は作品最強のプレイヤーを中心に手に汗握る展開の連続。しかし、それは同時に「これ、阿知賀編じゃなくて(ライバルチームの)千里山編だろ」という確信に繋がるものでもありました。
 千里山組は始めは声優が経験が少なく、大阪なのに大阪弁が下手というブッキングありきの配役で辟易だったのですが、スポンジが水を吸い込むように成長し特に小倉唯(園城寺怜役)と石原夏織(清水谷竜華役)はまるで別人に。すばらです。
 ですが、主役?の裸ジャージ。彼女のここ数年の大活躍は認めます。ですが今作では出番が少ないのも影響して(主役なのに)、最後までキャラクターの確立が出来ませんでした。正直なところ、若くして多くの賞を大人の都合で受賞させてしまったのは、まだ時期尚早だったとすら感じてしまいました。
 作品は発表方法は未定ですが、三話延長決定で全国大会準決勝終了までカバーの予定。しかし、奈良予選・全国一回戦・全国二回戦を大きくカットしてダイジェスト版、特に奈良予選が5分、全国一回戦が15分だったことには後半の盛り上がりを差し引いても不満が残ります。
 2クールで24〜26話の放送では冗長になるのはわかります(実際、咲-Saki-本編では後半の個人戦編ではやや冗長になっていた)。おそらく20話程度の尺が理想だったではないでしょうか。

 http://d.hatena.ne.jp/tatthi/20120604
 http://d.hatena.ne.jp/tatthi/20091003(一期の感想)