私は強い疑念を感じる

 高校サッカー選手権の決勝は試合以上に強い疑念を感じました。
 まずはハーフタイムで敗退したチームの選手が泣いている所に監督のありがたい言葉を発するシーン。毎年思うのですがテレビ局の「こういうシーンで泣くんだろ?ほらほら!」という姿勢が見れ極めて不快です。負けた人間を見せ物にするのは選手に対しても失礼だと思います。
 次は実況が連呼していた「人間力」と言う言葉。人間力は大切なのかもしれません。では負けた四日市中央校の選手が勝った市立船橋の選手に比べ人として劣っていたのでしょうか。私はそうは思いません。人としてもサッカーの技術も2チームに差はありませんでした。四日市は運が少し悪かっただけだと思います。
 こういった事が許されるならば2006年のワールドカップで敗退したのは人間力が無いためで非難されて当然であり、2010年に勝ったのは人間力が上回っていたからで賞賛されて当然であるということになります。
 私は強い疑念を感じます。ピッチの上は素晴らしい試合だったのに。