私は彼とゼロ年代アニメの話をしたい。

 漫画 飴色紅茶館歓談(2) 藤枝雅(著) 2011年 一迅社
 評価6.0(10点満点6点が及第点)
 男性でありながらコミック百合姫で連載を持っている数少ない作者・藤枝雅さんの最新刊。幾度も繰り返された休載の果てに待っていたのは、正直少し残念な結果でした。
 基本となるシナリオはシンプルなもので変な味付けもなく良質です。絵もさすがに同人誌の世界で屈指の人気を誇るだけあり、ほとんどは見ていて飽きません。ですがこの方はメンタル面で不安定なのか、崩れたコマが所々に目立ちます。百合姫連載時にも指摘されていましたが、コミックス版でも修正されていません。
 そして、限定版のドラマCD。声優陣は正に最高のキャスティングと凄まじい演技の連続。新キャラのさじ加減も絶妙(最終巻なのに新キャラが出る)。しかし、今回の藤枝さんの脚本は冗長でした。66分の本編は引き延ばした様に感じます。もう少し上手く設計すれば15分くらい短くなったと思いますし、私は短くするべきだと思いました。
 百合姫Sで連載していたモデルとなった声優がバレバレでむしろ清々しさを感じる「乙女色 Stay Tune」も収録されて、長年の思いもようやく晴れましたが、なんか曇り空です。
 ちなみに私が購入したのはアニメイト限定版。田村ゆかり&堀江由衣やまとなでしこコンビは世紀末から12年経った今も恋の天使であり、私に魔法をかけ続けます。
 別の限定CDの入ったAmazon版とメロンブックス版を買う余裕はさすがにありませんでした。

 http://d.hatena.ne.jp/tatthi/20090809