合津泰成著の「不器用なドリブラー」は久しぶりに私のサッカーを真剣に見るようになったきっかけを思い出す本になりました。
内容は永井秀樹選手の半生記本でJリーグ開幕時にヴェルディ川崎の選手だったスーパースターの彼が紆余曲折あって40歳になった今もJ3に当たるJFLのFC琉球でプレーしているというもの。
で、私が思い出した事は「フリューゲルスってあのメンバーなら2001年か2002年にJリーグ優勝出来たのではないのか?」
1998年にマリノスと合併する形で消滅したフリューゲルス。合併が発表されてから無敗で天皇杯優勝までしたのですが、今考えると凄いメンバーでした。
フランスワールドカップのブラジル代表だったサンパイオ、日本代表の山口素弘・楢崎正剛、後の代表選手の三浦淳宏・波戸康広の両ウイング、渋い仕事が出来る吉田孝行・薩川了洋、そして司令塔の永井秀樹。
当時新人の遠藤保仁・手島和希・大島秀夫がベンチに座れないというのは今考えるとかなり異常な風景です。
79年組が成長して、中堅組がベテランになれば鹿島・磐田の二強を倒す事もあながち夢ではないでしょう。
永井選手は実力には不釣り合いなくらい日本代表に縁の無い選手でした。本では永井選手がレギュラーだったのに97年にエスパルスからヴェルディに戻った事が結果的に裏目に出たことを記述していましたけれど、私は更に98年のフリューゲルス消滅・F・マリノス移籍という一連の流れがかなり痛かったと思います。
もしエスパルスに残っていれば、フリューゲルスが消滅しなければ彼の人生は間違いなく変わっていたでしょう(良い方か悪い方かは別に)。
本当に人生ってわからない。