株式投資はゲームか?

 「日本はもう駄目だ。沈没する」って人は良くいます。しかし、「日本は近いうちに沈没するのでドル預金・ユーロ預金をして、そのうち海外に移住する予定です」って実際にやった人は見たことありません。
 
 話は変わりますが最近、株式投資を話にした漫画を良く見ます。
 しかし、そのほとんどが「こういうことををすれば簡単に儲けられる」といった類のモノばかりのような気がします。確かに株式投資は儲ける・損するといったゲームの要素が色濃いのは事実です。しかし、ここまでゲーム的な部分ばかり注目されるのは正直いかがなものでしょうか。それは株式「投資」というよりも「投機」、つまりギャンブルに近いものではないでしょうか。
 確かに日本の株式投資は、市場・企業を含め多くの問題を抱えているのは事実です。しかし、「競馬とか株とかギャンブルは危ないよ」というのはどうでしょうか。一応証券会社に勤めているのであまり大きな声で言うのもどうかと思うのですが。
 現実には株式投資で儲けるのは物凄く難しい事ですし、ファイナンス理論では「どの株を買うか」ではなく「資産をどんな株式(国内・海外)・債権(国内・海外)・外貨預金といった金融商品にいかに配分するか」というアセットマネジメントとか言うもので儲けの大半は決まってしまうと考えられているのです。
 なぜ、日本ではバフェット氏やピーター・リンチ氏のような著名な投資家(投機家ではなく)がメディア上に現れないのでしょうか。